1・17宣言



1月17日は忘れない


突然目の前が真っ暗になり
  あちこちで真っ赤な炎があがっていた
 叫び声が聞こえ
   サイレンが鳴り響いていた
多くの人が貴い家族を失った


  わたしたちは過信していた
 科学技術を、近代都市を
   わたしたちは忘れていた
 共に生きているということを
      支えあうことの大切さを
  皮肉にもそれを教えてくれたのが
    あの震災だった


 頼るべき家族がたおれ
    自らも力尽きようとした時
 手を差し伸べてくれたのは
  地域の人々やボランティアの人々だった
  手に持てるだけの物を持って
     彼らは助けに来てくれた


組織の思いでなく一人ひとりが
  自分の思いで助けあった
    子どもたちも自分の意志を持って
 自分の責任で行動し、家族を支えていた
あのときのひたむきな人々の表情
  人間のつながりの貴さを
 わたしたちは決して忘れないだろう


   あの日
  海がさわぎ、山がないた
     わたしたちが愛した風景
育ってきた環境は
  一瞬で姿を変えた
    しかし共に困難を乗り越え
十年にわたる復興を通して
  この地に対する愛情は
 より一層深まった


   震災から学んだ教訓は余りにも大きい
 個人個人が持つ命あるものへの思い
   わたしたちはかけがえの無いものを代償に
 真を持って痛感することができた
この思いを、その貴さを
  地球上の人々に伝えなければならない


だから
  1月17日は忘れない


2005年1月17日
1・17人類の安全と共生を考える兵庫会議